2023年11月14日〜26日の間、
瀬戸内海を姫路から門司まで漕いできました。

総距離およそ420kmのひとりシーカヤック旅の様子を綴っていきます。

 


 

出発前のはなし

 

「ここはちゃんと漕ぎに来ないといけない」

そう思ったのは、2022年秋のこと。
しまなみ海道をつなぐ高速道の途中で立ち寄った生口島から、
瀬戸内海にぽつぽつ浮かぶ島々の景色を眺めたときです。

同年春にも瀬戸内海の日生諸島や牛窓エリアを漕ぎましたが、
久しぶりに「旅をしに来ないと」と、感じる景色でした。

2022年の秋は、北九州での研修前にアクロス瀬戸内カヌースクールの阪井さんにお願いして
潮流のことを勉強させてもらうため、能島や情島へ連れて行っていただきました。
潮汐表の見方を教えていただいたり、
転流から最強時の様子をじっくりと観察したり、
実際に流れを漕いでみたり。

三陸では強く意識することのない潮流に圧倒され、
あらためて海のスゴさと不思議さを体感して、より一層旅への想いが強まりました。

 


2022秋 鵜島から能島北側

 


2022秋 鵜島から能島南側と鯛崎島

 

そして、今回。

2023年11月末に所属しているJSPAの検定会が昨年同様に北九州で予定されているため、
今年も研修参加することを決め、そこへ向けて、
先輩方の手厚いサポートをいただいて瀬戸内を漕いで行くことにしました。

必然的にゴールのリミットは検定会前日の11/26(日)となりました。

スタートの姫路でお世話になる阪井さんも
ゴールの門司でお世話になるカヌースクール九州 の西胤さんも
それぞれ同区間を漕いで旅しているとのことで、10日間あれば大丈夫だろうと。

先輩方が10日であれば…と、余裕をもって2週間確保。
海図と潮汐表を取り寄せました。

直前にざっくり作ったプランでは、今回の旅で450kmを漕ぐことに。
450km…

自転車旅では1ヶ月程度の野外生活経験がありましたが、
初めてのソロカヤック旅でここまで長距離となると、
どんな旅になるのか?ゴールに間に合うのか??
あまりイメージができないまま、出発の日を迎えました。

 

宮城を出発したのは11/12(日)。
夕方からスタート地となる姫路へ向けて車で走ります。
片道1,000km越え、遠い。

11/13(月)午後、姫路市内の阪井さんのご自宅に到着。
地図を見ながらアドバイスをいただいたり、ざっくりの旅程を共有したり。
奥様からパンやみかん、干し柿の差し入れをいただき、阪井さんからはmont-bellのリゾッタをたくさんいただきました。
その後、ご自宅から艇庫のある たつの市室津へ移動し、
旅の荷物をすべて下ろし、車を阪井さんのご自宅へ置かせていただくため、姫路へ戻りました。
そして阪井さんに再び艇庫へ送っていただく途中、夕食に姫路発祥と言われているドロ焼きをご馳走になりました。


外はカリッと、中はどろっと。ダシに付けて食べる
うまい!

 

この日は艇庫前でキャンプさせていただきました。

 

ババっと下ろした荷物を、取捨選択しながらパッキングしていきます。
荷物は減らしたいけれど、初めての長期カヤック旅。
どれだけ減らすべきか…2時間程度かけて吟味し、
余計な荷物は艇庫に置いて阪井さんにピックアップしてもらうことに。(…甘え過ぎております)

これまでのカヤック旅は先輩方と一緒だったので、計画や判断などで頼っている部分が多々多々あり、
そろそろ1人で旅して痛い目にあって来い、という助言もいただいてました。

今回の旅は自分で考え決断していく、ということも大きなテーマです。
(ひとりなので当たり前のことですけど)

 

準備を終えてテントへ。

外では動物が辺りを走り回る蹄の音がしたり、
軽トラが来て爆竹を鳴らしていったりと、にぎやかな夜でした。

さて、明日からどんな旅が始まるのでしょう。

 

つづく

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