2023年11月14日〜26日の間、
瀬戸内海を姫路から門司まで漕いできました。

総距離およそ420kmのひとりシーカヤック旅の様子を綴っていきます。

 


 

1日目 11/14(火)のはなし

 

6時前に起床。
まだ辺りは暗く、気温は5℃。
鼻水を垂らしながら出艇準備を始めます。

初日ということもあってパッキングに時間がかかり、
すっかり明るくなった7時過ぎに室津港近くの浜を出発しました。

 

1日平均40kmくらい漕げれば大丈夫だろう、と昨夜阪井さんと話していたので、
今日は牛窓エリアまでは行っておきたいところ。

漕ぎ始めは穏やか。
鹿久居島手前では潮の流れなのか?少し漕ぎにくい場面もありましたが、
それ以降はたまに4~5m/s吹く程度で風のない時間が多くて心地よい時間。

 


おやつは差し入れでいただいた干し柿

 

 

お昼頃、頭島のビーチに到着です。

ここは2022年春、コア アウトフィッターズアーキペラゴの合同ツアーで訪れた場所です。
その時よりトイレが綺麗になっていましたが、
波打ち際には大きめなイノシシの亡骸が波に揉まれていました。


イノシシを横目に昼休憩

 

今日は風呂に入れるかな?と考えながら午後の部を漕ぎ出しました。

長島と本州をつなぐ「邑久長島大島(おくながしま)」
人間回復の橋という名前もついているそう。
長島は以前から上陸して周りたいと思っていたのですが…また次の機会に。

 

長島と本州の間にある虫明湾を抜ける辺りから牡蠣養殖の漁船が増えてきました。
私のいる牡鹿半島エリアと同じで、みんな一斉にカキ揚げに行く時間と重なったようでした。

たくさんの小さい漁船が近くを通って行きましたが、
そのほとんどの船が減速してくれました。
やさしい。

ひどい写真ですね。
海に浮かぶクレーンがいくつか見えますが、カキ揚げの船です。

 

眩しい西陽のなか、牛窓までやって来ました。

眩し過ぎて前島がよく見えません。
島の南側に無人キャンプ場があるようなので、シ
ャワーに入りたいという願いを込めてラストスパートをかけます。

前島はきれいなキャベツ畑が広がっていました。

 

日が傾き始め、潮の流れも向かい潮になっていて漕ぎにくくなって来ました。

16時頃、ひーひーとキャンプ場に到着するも、
そこにはソロキャンパーのお兄さん集団がキャンプ場を埋め尽くして入る余裕なし。

 

もう日が沈んじゃう!と焦りながら、
確かこの先に上陸できる場所があったはず…と、
昨春のツアーで前島を1周した記憶を頼り、東に進みつつ浜を覗いていきます。

とても小さい浜にも釣り人がいて、勘弁してくれよと思いながら、
とっても小さく釣り人がいない浜を見つけて上陸しました。


16:40 日の入りギリギリ上陸

今回は日入時刻が17時頃だったので、基本的には15時を目安に上陸することにしていたのですが、
初日から早速大幅に遅れてしまいました。

 

阪井さんから「植生のあるエリアにテントを張れば大丈夫」とアドバイスをいただいていたので、
潮の上がってくる心配のない場所までカヤックと荷物を上げ、テントを設営。


すぐ裏が茂み…あまり気乗りはしないけれど、
場所が狭過ぎて、設営場所の選択の余地はほぼありません。

 

すぐに暗くなりました。
一息ついてテント前でご飯を食べていると、暗闇の波打ち際からフガフガと音が聞こえてきます。

ライトを照らしてみると光る目が1、2、3、4、5・・・

ゾッとしました。
うりぼうを3〜4匹連れたイノシシ母ちゃんが波打ち際でなにか食べています。


写真では見えませんけど…


たしかに。上陸した時、四つ足の足跡がたくさんあるのは気になっていました。
一応猟師でもありますが、丸腰のいまは恐怖しかありません。

ライトを当てて、声を出して追い払いつつ、
大慌てて食材類をカヤックのハッチに収納して、テントに逃げ込みました。

気持ちを落ち着かせ、
今日漕いだ軌跡を地図に落としたり、明日の計画を立てていると、
テントの外からフーフー聞こえてきます。

再びテントから磯を見てみると、今度は大きめなイノシシが来ていました。
さっきと違うやつ!!

ここは彼らが海のもの食べに来る場所だったのか、
と絶望を感じながら再び追い払いました。

 

久しぶりにビビりまくりです。
テントに突っ込んで来ないでねと祈りながら、おやすみなさい。

 

つづく

 


旅の記録

2023.11/14 距離:42km 

am7:10 室津 〜 pm16:40 前島

 

 


 

 

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