2023年11月14日〜26日の間、
瀬戸内海を姫路から門司まで漕いできました。

総距離およそ420kmのひとりシーカヤック旅の様子を綴っていきます。

 


 
2日目 11/15(水)

人の足音やイノシシの鼻息で眼を覚ましました。

まだ辺りは暗く、
6時前にテントから出て荷造りを始めます。

潮位の変わったビーチには、ヒトとイノシシ、
どちらの足跡も付いていました。
こんな狭いビーチに、暗いうちから釣り人はやって来るのか…と驚きです。

向こうも驚いたでしょうけれど。

 

7時前にスタート。


潮に乗って、すぐお隣の島・黒島を通過。
ここはビーナスロードと言われていて、潮が引くと3つの島が陸続きになります。


ここも昨年漕いだ場所です。
写真は昨年のもので、うっすらビーナスロードが見えます。

今年はカヤックの底が少し擦る程度の潮位でしたが、
浅くなっていたのもあって潮の流れがよく分かりました。

黒島を過ぎてもまだ曇っていて、
漕いでいてもかなり寒くペースが全然上がりません。


今回の大失態は、カヤック用のグローブを忘れたことでした。
寒さで手が動かなくなってきて、どんどんしんどくなってきます。

カヤックの上で朝ごはんを食べるも調子は上がらず、
一度、宝伝海水浴場に上がることにしました。

本当は昨日、ここまで来たかった場所でもありますが、
前島から1時間以上かかっているし難しかったなぁと。
ウェアを防寒仕様にし、ダウンTまで着込みました。
トイレを済ませて9時に再出発。


宝伝のネコに見送ってもらう

 

少しずつ太陽を感じ始めながら、岡山港へつながる水路の横断です。


大きなフェリーを2隻やり過ごし、対岸に浮かぶカキ養殖ゾーンをめがけて渡ります。

 

昨日はスギや竹で組まれた養殖イカダが浮かんでいましたが、
ここは三陸のような延縄式のイカダが浮かんでいて、見慣れた景色になんだか落ち着きました。

 

直島の煙突がくっきり見えてきました。
ここの横断も長めですが、潮に乗ってベタ凪のなか進みます。

 

大きなタンカーがたくさん走っていて、小さな釣り船もあちこち走り回っています。

まだ見たことないカボチャを見に観光するか考えましたが、
少しでも前に進もう!と寄り道せず。

荒神島から犬戻鼻へ渡るタイミングでは貨物船の航路を少し横切る形になり、
ごめんなさいー!と心の中で叫びながらダッシュ。

犬戻の灯台に近づいて瀬戸大橋も見えてきました。


ゴールまで後少し。
今日は温泉だ!と、漕いでいると嫌な予感。

日比のあたりから向かい潮となり、漕いでも漕いでも景色が変わりません。

午後から向きが変わるんだったなぁと思い出しながら、
少しでも休むと押し戻される潮に負けないよう、
工場の横をハムスターのように漕ぎ続けます。


終わらない工場見学。とてもしんどい。
結局、2km程度を1時間半もかかってしまいました。

 

最後は貨物船の出発を避けるため少しダッシュ。
すべては温泉のため頑張りました。

この日は渋川海岸、広くて瀬戸大橋が一望できるキレイなビーチです。


上陸してから日の入りまでの時間、
汗だくのウェアや朝露で湿ったテントやシュラフを広げて天日干し祭り。

 

その間にソーラー充電や旅の記録、計画を立てて明日に備えます。

 


瀬戸大橋に夕陽が沈みかける美しい景色を背景に、
ウェディングフォトの撮影が2件、お散歩している人もたくさん。

 

なにしてるんだろう自分…
と思いながら、ホテルの日帰り温泉へ。

ああ最高に沁みる。
1000円と高い温泉だったので、2時間くらい満喫しました。

暗くなったビーチでテントを設営。
これだけ人がいるならイノシシはいないだろうと安心して就寝。

 

つづく

 

*アイコン写真:渋川海岸から見る瀬戸大橋と夕陽


 

旅の記録

2023.11/15 距離:35km 

am6:50 前島 〜 pm15:10 渋川海岸

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